
そんな疑問を持つ方のために、この記事では海外在住中に「国内旅行業務取扱管理者試験」に合格した筆者のリアル体験談を紹介します。
筆者は、長年上海に住んでおり、「インバウンド需要の高まり」を感じて資格取得を決意。
2015年に日本へ帰国して受験し、無事合格しました。
この体験は約10年前のものですが、試験の出題範囲や基礎的な勉強法は今もほとんど変わっていません。
そのため、これから受験を考える方にも十分参考になる内容です。

どんな教材を使い、どんなスケジュールで勉強し、試験当日にどう臨んだのか。
この記事を読めば、国内旅行業務取扱管理者試験に向けた勉強法・勉強時間・合格体験記を知ることができ、あなたも合格までのイメージを掴めるはずです。
私の挑戦の背景

中国時代の筆者【2019年貴州旅行】
私は長年、中国・上海に住み、旅行会社を経営していました。(筆者プロフィール)
2010年の上海万博をきっかけに訪日観光が一気に増え、日本の旅行業界においてインバウンド需要の拡大は大きなチャンスになると確信しました。
そこで「総合旅行業務取扱管理者」の資格取得を目指すことを決意しました。
👉「総合旅行業務取扱管理者」について詳しくはこちら。

当時は十分な準備ができていなかったこともあり、合格には至りませんでした。
その後、改めて合格率を調べてみると、総合試験は全科目受験だとわずか13%台という超難関。
一方で「国内試験」は合格率30%以上と現実的でした。
さらに国内試験に合格すれば、総合試験の一部科目が免除になるため、段階的にステップアップできると考えました。
こうして私は「まず国内試験で合格し、その後に総合試験へ挑戦する」というルートを選んだのです。
※国内と総合の違いや合格率の詳細はこちらの記事で解説しています。
国内試験と総合試験の違いを詳しく読む
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「総合旅行業務取扱管理者」一発受験か?国内試験からか?あなたの最適ルートを解説
続きを見る
【合格体験談】勉強時間と試験スケジュール
ここでは、私が国内旅行業務取扱管理者試験を目指してから試験当日までの流れを紹介します。
私は試験の約5か月前から勉強をスタートしました。
平日は1〜2時間、休日は3〜4時間を確保し、合計で200時間前後の学習時間を投入。
前半3か月で基礎知識と過去問演習、後半2か月で計算問題と模試を重点的に行いました。
この全体像をふまえて、以下では科目ごとの勉強方法を詳しく解説します。
試験5か月前:学習スタート

ユーキャンの「速習レッスン」は毎年新版が発売されている定番教材です
試験まで約5か月前から勉強をスタート。
まずは、ユーキャンの「速習レッスン」を購入し、試験の全体像を把握することから始めました。
試験科目は大きく分けて以下の5つ。
最初はすべての科目をざっと確認し、どの分野が得意で、どこが苦手なのかを把握。
その結果、
「旅行業法」と「約款」は過去問を繰り返すことで対応可能。
「国内実務・地理」と「JR運賃計算」は時間をかけて知識をたくわえる必要がある。
と判断し、学習の優先度を決めました。
「旅行業法」「約款」 過去問を繰り返し
旅行業法と約款は、出題範囲が決まっており、難易度もそれほど高くありません。
そのため、参考書で基本知識を確認し、過去問を何度も解くことで対策しました。
約款は覚えるべき内容が多いですが、出題傾向が決まっているため、頻出ポイントを重点的に暗記しました。

「JR運賃計算」ひたすら計算問題を解く
JR運賃計算、この分野はとにかく問題を解くことが重要です。
具体的には、以下のポイントに注意して学習しました。
学習ポイント
- 基本運賃と特急料金の計算ルールを整理する
- 頻出の計算問題を繰り返し解く
- 過去問を時間を測りながら解き、本番を意識する

配点も大きいので、ここで高得点を狙えると合格がぐっと近づきます。
国内地理:時間をかけて記憶定着

ユーキャンのポケット問題集は観光資源の整理に役立ちました
観光地理は範囲が広く、単純な暗記ではなかなか覚えにくい分野でした。
そこで、旅行会社のパンフレットやガイドブックを活用し、視覚的に学ぶことを意識しました。
最近であればYouTubeで観光地や街並みの動画を見るのもおすすめ。映像でイメージをつかむことで記憶に残りやすくなります。
具体的には以下のように学習がおすすめ。
学習ポイント
- 国立公園・温泉地などは、必ず地図とセットで覚える
- アイフォンに録音し、通勤中や移動中に繰り返し聞く
- YouTubeで観光地の映像を見て、視覚的に記憶する

国内地理の勉強は、まるで自分が旅行している気分で取り組むのがおすすめ。
とにかく家事や移動中などのスキマ時間は、国内地理に関する本や動画に触れる時間にあてるのがおすすめです。
数分でも積み重ねれば、確実に知識が定着していきます。
1ヵ月前直前期:模試と総仕上げ
試験本番まであと1か月。8月からは、過去問を中心に総仕上げを行いました。
また、試験本番でのミスを防ぐために、以下の点に注意しました。
意識したポイント
- 苦手分野を集中して復習する
- 過去問を解いた後は、必ず解説を読んで理解する
- 試験の出題傾向を分析し、重点的に対策する
このように、それぞれの科目に応じた学習法を取り入れることで、効率的に試験対策を進めました。
試験当日の様子

試験会場は立教大学。今はCBTで全国から選べます。
試験当日は、余裕を持って1時間前に会場に到着。
緊張しすぎないよう、直前まで国内地理を見直しました。
試験本番では、苦手だったJRの計算問題を最初に解き、観光地理は後回しにしました。
時間配分に気をつけながら問題を進め、最後に余った時間で見直しを行いました。

試験結果

国内旅行業務取扱管理者 合格証書(2015年)
試験の合格発表は2015年10月28日。
見事合格しました!
公式に点数は発表されないので、自己採点になりますが以下のとおりでした。
科目 | 満点 | 得点 | 合格基準 |
---|---|---|---|
旅行業法及びこれに基づく命令 | 100点 | 80点 | 合格 |
旅行業約款 | 100点 | 70点 | 合格 |
国内実務 | 100点 | 65点 | 合格 |
合計 | 300点 | 215点 | 合格 |
合格基準は、各科目で満点の60%以上の得点です。
旅行業法や約款は得意分野だったため高得点を取れましたが、運賃や料金の計算問題では苦戦しました。

国内旅行に合格したら、次は総合旅行業務を目指しましょう!
筆者の総合旅行の受験体験記はこちら
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リアル合格体験記|総合旅行業務取扱管理者【不合格から合格への勉強戦略】
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海外からの受験はどう変わった?
私が2015年に受験したときは、海外在住だったため、試験日に合わせて帰国する必要がありました。
スケジュール管理が大変で、航空券も高くつきました。
さらに、海外にいると教材の購入も手間がかかり、当時は通信講座も十分に活用できませんでした。
そのため、日本に帰国したタイミングで参考書をまとめて購入し、独学で勉強する方法を選びました。

今はCBT試験で受験しやすくなった!
令和6年(2024年)から国内旅行業務取扱管理者試験はCBT試験に移行し、受験の自由度が格段に上がりました。
CBT試験とは?
- CBT(Computer Based Testing)試験とは、パソコンを使って受験する方式。
- 従来の紙試験と違い、試験日を自分で選べるのが大きな特徴。
これにより、試験日程に合わせて無理に帰国する必要がなくなり、航空券の安い日程で受験を組めるようになりました。
参考に令和6年度の試験日程は以下の通りです。
令和6年度 CBT日程
- 📅 試験申込期間:6月5日~ 7月4日 (受付終了)
- 📝 試験受験期間:9月5日~ 27日のうち希望日を選択
試験日が約3週間の中から選べるため、スケジュール調整が格段に楽になりました。
最新情報は(一社)全国旅行業協会の公式サイトでご確認ください。
フォーサイトの通信講座なら効率よく合格を目指せる!
今ではフォーサイトのような通信講座を活用すれば、海外でも効率よく学習できる環境が整っています。
フォーサイトならこんなに便利!
- スマホやタブレットで学習できるアプリやWEB動画
- PDF教材をダウンロードでき、どこでも勉強可能
- 苦手分野を効率よく克服できるカリキュラム
さらに、旅行試験に強い理由としては次のような点があります。
- 🚅 JR運賃計算を動画で丁寧に解説
- 🌍 観光地理は地図とセットで整理され、覚えやすい
- 📖 約款・旅行業法も出題傾向に沿って効率的に学べる

「できるだけ短期間で確実に合格を目指したい!」という方は、フォーサイトの通信講座も検討してみてください。
他の通信講座も検討したい方はこちら
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海外で「国内旅行業務取扱管理者」|オンライン受講におすすめ通信講座3選!
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まとめ。国内旅行業務取扱管理者を目指す方へ
国内旅行業務取扱管理者試験は、試験範囲が広いため、効率的な学習がカギになります。
特に2024年からCBT試験に移行したことで、海外在住者にとっても受験しやすい環境になりました。
スケジュールに縛られず、受験日を自由に選べるのは大きなメリットです!
国内旅行の試験対策
✅ 旅行業法・約款は過去問中心で対策
✅ JR計算はとにかく問題を解いて慣れる
✅ 観光地理は視覚・音声を活用しながら暗記
「スキマ時間を活用しながら、効率よく合格を目指したい!」という方には、フォーサイトの通信講座がおすすめ。
動画講義やスマホ学習を活用すれば、忙しい方や海外在住者でもスムーズに勉強を進められます!
これから受験する方の合格を応援しています!
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