
国際結婚にあこがれているけれど、実際の体験談が知りたい──
そんな声にお応えするために、筆者自身のリアルな体験をもとに「国際結婚してよかったこと8選」をご紹介します。
筆者は中国人の妻と結婚して今年で20年。(2025年)
上海での出会いから始まり、現地での結婚・出産・子育て、そして日本への移住を経験しました。

この記事はこんな方におすすめ!
- 国際結婚に憧れているけれど不安がある人
- 実際の生活ってどうなの?と気になっている人
- 相手の文化との違いにどう向き合えばいいか迷っている人
国際結婚に憧れつつも、「本当にうまくいくのかな…?」と迷っている方へ。
実体験だからこそ伝えられる、リアルであたたかいエピソードをお届けします。
1. 文化の違いを楽しめる
国際結婚では、生活の中で日々さまざまな文化の違いに出会います。
たとえば、食事のマナー、年中行事の祝い方、服装や言葉づかいのちょっとした違い──
最初は驚いたり戸惑ったりしますが、それらを「面倒」と感じるか「面白い」と感じるかで、暮らしの楽しさは大きく変わってきます。
筆者の家庭では、お正月の過ごし方ひとつとっても大きく異なりました。
中国では春節の時期になると、親戚の家を毎日まわって挨拶したり宴会に出たりと、かなりアクティブな日々になります。
最初は「えっ、また今日も出かけるの?」「いつ休めるの?」と戸惑うばかりでしたが、今ではそのにぎやかさも春節ならではの醍醐味として楽しめるようになりました。
文化の違いを「なぜそうするの?」と聞いてみると、そこには家族や地域の習慣、価値観が詰まっていて、相手をもっと深く知るきっかけになります。

2. 異国での生活が楽になる
国際結婚の大きなメリットのひとつは、パートナーの母国での生活がスムーズになることです。
海外で暮らすとなると、言葉や文化の壁に加え、制度や手続きの違いに戸惑うことも少なくありません。
役所での手続き、病院の受診、銀行口座の開設など、初めてのことばかりで不安になるものです。
筆者が中国で暮らしていたときも、まさにそうでした。
銀行や病院、公共料金の支払いまで、日常のあらゆる場面でわからないことだらけ。
でも、妻が現地の言葉で丁寧にサポートしてくれたおかげで、スムーズに生活を始めることができました。
ひとりだったら、きっと何倍もの時間とストレスがかかっていたと思います。
そして今、日本に拠点を移してからは、私がそのサポートをする番になりました。

3. 子供がバイリンガルになるかも?
国際結婚で育つ子どもにとって、複数の言語や文化に囲まれた環境は、大きな財産になります。
「日本語+もう1つの母語」という形で、幼い頃から自然に多言語に親しむことで、言語能力だけでなく、国際的な視野や柔軟な価値観を身につけるチャンスにもなります。
我が家では、家庭内で日本語と中国語の両方を使っています。
最初は子どもも少し混乱していましたが、次第に「ママとは中国語」「パパとは日本語」と自然に使い分けるようになっていきました。
あえて細かいルールを決めず、絵本やアニメ、日常会話を通じて、楽しく言語に触れることを意識したのがよかったと感じています。
言葉を「教える」というより、「一緒に楽しむ」ことが、バイリンガル育児の第一歩になるのかもしれません。


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4. 夫婦で協力して副業に挑戦できる
国際結婚だからこそ、お互いの強みを活かして「夫婦でチーム」として副業に取り組めるチャンスがあります。
言語力や文化的な視点、情報源の違いなど、ふたりの個性を掛け合わせることで、ひとりでは生まれなかったアイデアや価値が自然と生まれてきます。
我が家の場合は、妻が中国人であることを活かして、中国の食文化や日常を紹介するSNSアカウントを運用しています。
たとえば、「日本人としてここが気になること」や「中国語学習者がつまずきやすい表現」など、妻との何気ない会話の中からネタが生まれることも。
中国語の音声を妻が担当し、日本語の字幕や編集は私が担当──
そんなふうに役割分担することで、自然と深みのあるコンテンツができあがるようになりました。
副業といっても、最初は「夫婦で楽しくできること」から始めるのが一番。
無理せず、お互いの得意分野を活かして補い合うことが、長く続ける秘訣だと感じています。


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5. 二つの国で資産運用できる
国際結婚のメリットのひとつは、資産形成や運用の幅が広がることです。
日本国内にとどまらず、パートナーの母国の制度や金融商品も活用することで、より柔軟なマネープランが立てられるようになります。
筆者の場合は、中国の不動産と日本の株式投資を組み合わせて運用しています。
それぞれの国で制度や税制が異なるため、通貨の分散や税制優遇をうまく活かすことで、リスクを抑えつつ長期的な視点で資産を育てることができています。
また、将来どちらの国で暮らすかによっても、どの資産をどう活かすかは変わってきます。
ライフステージに応じて運用スタイルを見直せる点も、二国間にルーツがある国際結婚ならではの強みだと感じます。
もちろん、海外に資産を持つには、税制や相続、為替リスクなどの理解も欠かせません。
夫婦で一緒に学びながら、未来の選択肢を広げていく姿勢が、信頼関係にもつながっていくように思います。


不安がある場合は、現地の専門家や国際税務に強いFPに相談するのも選択肢です。
6. 日本の良さを再実感できる
国際結婚をきっかけに海外で暮らすようになると、ふとした瞬間に「日本ってありがたいな」と感じる場面がたくさん出てきます。
清潔な公共スペース、時間通りに運行する電車、接客の丁寧さ、コンビニの便利さ…
長く日本に住んでいると当たり前に思っていたことが、実はすごくありがたいものだったと気づかされる瞬間です。
筆者も中国で暮らしていたころは、帰国するたびに小さなことに感動していました。
コンビニの品揃えや電車の正確さ、そして何より驚いたのが公共トイレの清潔さ。
「これぞ日本の安心感だな…」としみじみ感じたのを覚えています。
こうした気づきは、異国で暮らすからこそ得られるもの。
そして「やっぱり日本っていいね」と感じたときには、ぜひその思いをパートナーとも共有してみてください。
お互いのふるさとの良さを語り合うことで、より深い理解や尊重の気持ちが育まれていきます。


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7. 老後の選択肢が増える
国際結婚をしていると、老後の暮らし方にも大きな柔軟性が生まれます。
日本で静かに暮らすのもよし、パートナーの母国で自然に囲まれたスローライフを送るのもよし──
二つ以上の国にルーツがあることで、住む場所や暮らし方の選択肢がぐっと広がります。
筆者は、結婚と子育ては中国で経験しましたが、老後は日本で暮らすことを家族で話し合って決めました。
妻もスピード感あふれる上海より、日本の郊外のゆったりとした生活を気に入っており、今の暮らしに満足しています。

逆に、筆者の知り合いには「老後は海外のほうが居心地がいい」として、パートナーの母国での生活を選んだ国際結婚夫婦もいます。
日本のルールの多さや、生活の窮屈さに息苦しさを感じるという話もあり、どちらが正解というより、自分たちらしい選択”をできるのが国際結婚の強みなのだと思います。
8. 文化の違いを乗り越えた先に、“本当の夫婦”になれた
国際結婚では、言葉や文化の違いからくるすれ違いが避けられません。
「それって普通なの?」「なんでそんなこと言うの?」──最初はお互いの“常識”が通じず、戸惑ったり、衝突したりすることもあります。
我が家でも、何度も価値観の違いでぶつかってきました。
でもそのたびに、「どうすれば相手に伝わるか?」「どうしたら歩み寄れるか?」を、時間をかけて話し合ってきました。
文化が違えば、価値観も育ち方も違って当たり前。
でもだからこそ、話し合ったり、工夫したりするプロセスが、ふたりの関係をより深くしてくれました。
国際結婚とは、「違うからこそ、本音で向き合える関係」を築けるチャンスでもある──
そう実感しています。


よかったことの裏には…知っておきたい国際結婚の注意点
ここまで、国際結婚をして「よかった!」と実感できたエピソードをご紹介してきました。
とはいえ、もちろん最初からすべてがうまくいったわけではありません。
文化や言語の違いに戸惑ったり、手続きや価値観のギャップに悩んだりした経験もたくさんあります。
そんな国際結婚の「リアルな悩みや注意点」については、こちらの記事で詳しくまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
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でも、そのぶん「違い」によって気づけること、「ふたりで乗り越えた経験」が、人生の宝物になっていきます。

