
宅建(宅地建物取引士)は、不動産業界で「持っていて当たり前」と言われる国家資格です。
でも実は、不動産のプロだけでなく──
マイホーム購入、相続、節税など、日常生活にも役立つ知識が詰まっているのが宅建の魅力なんです。
就職や転職はもちろん、将来の資産形成にもつながる“人生に役立つ知識”が手に入る資格です。
筆者も2019年、海外(上海)に住みながら独学で宅建に一発合格。
その経験をもとに、この記事では「宅建とはどんな資格か?」に加えて、海外在住者が宅建を取るメリットもわかりやすく解説します。

海外在住の方はもちろん、これから宅建にチャレンジしたい方にもおすすめの記事です!
宅建とは?どんな資格?
宅建(正式名称:宅地建物取引士)は、不動産取引に関わる「重要事項の説明」や「契約書類」への記名を行う国家資格です。
宅建士は、不動産を「安心して売買・賃貸するための専門家」として法的にも定められた役割を担っています。
ポイント
特に不動産業者の事務所では、5人に1人以上の割合で宅建士を設置しなければならないというルールがあるため、資格保有者は常に一定の需要があります。
就職・転職においても、未経験から不動産業界にチャレンジする足がかりとして評価されやすく、キャリアアップを目指す人にも有利な資格です。

たとえば、マイホームの購入や土地の相続、賃貸契約時のチェックポイントなど、宅建の知識があれば「知らずに損をする」リスクを減らすことができます。
資格としての信頼性だけでなく、人生の大きな節目にも活かせる──それが宅建資格の魅力です。
宅建試験の出題分野
宅建試験は、不動産に関わる幅広い知識を問われる試験で、大きく以下の5つの分野に分かれています。
それぞれ異なる法律や実務知識が求められるため、バランスの取れた学習が重要です。
宅建業法 | 不動産業者が守るべきルールや義務について問われる分野です。 |
権利関係 | 民法を中心に、売買契約や所有権など、日常の契約や財産に関する基礎知識が問われます。 |
法令上の制限 | 土地や建物の利用方法に関する制限や規制について学ぶ分野で、都市計画法や建築基準法などが中心です。 |
税・その他 | 不動産に関連する税金(固定資産税や譲渡所得税など)や、土地や建物の評価に関する知識が問われる分野です。 |
免除科目 | 宅建業者として在籍し、事前に講習を受講することで免除される科目です。 |
宅建試験では、これらの各分野においてまんべんなく理解することが求められるため、偏りなく学習を進めることが大切です。


宅建の勉強期間
一般に宅建の勉強には300~400時間が必要と言われています。
1日2時間の勉強を続けるとすると、2時間×150日で、約5カ月から6カ月かかる計算です。
試験は年に1回、原則として10月の第3日曜日に実施されるため、3月から4月頃に勉強を始めるのがベターです。
筆者の場合、不動産の知識が全くなかったため、前年の10月から勉強を開始し、約1年かけて準備を進めました。
最初は1時間程度、参考書を読むことから始め、少しずつ勉強時間を増やしていきました。
最終的に、約600時間を費やしたと思います。


宅建の合格率と合格点
宅建試験の合格率は毎年15~18%程度で推移しており、決して簡単な試験ではありません。
合格点も毎年変動しますが、一般的に36点前後が目安とされています。
年によっては35点や37点になることもあり、試験の難易度や問題の内容に応じて合格基準が調整されます。
筆者が受験した2019年には、合格率は17.0%で、合格点は35点でした。
宅建試験は50点満点であるため、約70%の正答率が必要とされ、過去問や模擬試験の繰り返しが重要になります。

宅建の効果的な勉強方法とは?
宅建は、「参考書を読む→過去問を繰り返す」が合格への王道です。
ただし、やみくもに過去問を解くだけでは効率が悪く、理解が不十分なまま迷路にハマってしまうことも。
知識を体系的にインプットしながら、実践的な問題演習でアウトプットしていくのが合格への近道です。
たとえば、
- 動画講義で重要分野を理解したうえで過去問に取り組む
- アプリで隙間時間に暗記する
- 模試で本番の時間配分に慣れる
など、段階的にステップアップする学習が効果的です。

宅建の勉強方法やおすすめの通信講座については、以下の記事で詳しく紹介しています。
これを読めばばっちり!宅建勉強法
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海外でも「宅建」合格!成功するための効率的勉強テクニックと実践法
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宅建取得のメリット|海外在住者こそ目指すべき理由
宅建資格を取得することで、不動産業界での信頼性が一気に高まり、帰国後の就職・転職が非常に有利になります。
コロナ禍以降、日本の不動産市場は外国人投資家からの注目が高まり、都市部だけでなく地方物件にも需要が広がっています。
そんな中、語学力や海外で築いた人脈を活かせる宅建士は非常に重宝されます。
海外在住経験者は「外国人目線」を理解しているため、インバウンド投資や国際取引に強く、グローバル人材としての価値が高まっているのです。
宅建は、日本と世界をつなぐ“ビジネスのパスポート”にもなり得る資格だと言えます。


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まとめ|宅建は海外在住者にとっても強力な“武器”になる資格
宅建は、不動産のプロだけでなく、日常生活・資産形成・キャリアアップに直結する実用的な国家資格です。
特に海外在住者にとっては──
- 日本の不動産知識を体系的に学べる
- 将来の帰国後の就職・転職で大きなアドバンテージになる
- インバウンド需要や国際的な不動産ニーズにも対応できる
といった点で、まさに「取って損なし」の資格です。
語学力や海外経験を武器に、不動産+αのスキルを身につけたい方には、宅建は最適なステップとなります。

これからの人生をもっと自由に、もっと柔軟に生きたい──そんな想いを持つ海外在住のあなたにこそ、宅建はおすすめです!