
私は2001年から2022年まで上海で暮らし、2023年に日本に拠点を移してから、不動産関連の資格にトリプル受験で挑戦しました。

この記事では、「賃貸不動産経営管理士」に挑戦した実体験をもとに、私がどのように勉強を進め、合格に至ったのかを詳しくご紹介します。
賃貸不動産経営管理士とは?
賃貸不動産経営管理士(賃管)は、不動産管理に関わる業務で求められる専門知識を証明する国家資格です。
この資格を取得すると、賃貸管理業務において信頼される立場で働けるだけでなく、キャリアアップや収入向上のチャンスも広がります。
さらに、この資格は国家資格化された2021年以降、試験の難易度が高まりつつあります。
以下に、試験の基本情報をまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
試験日 | 毎年11月の第3日曜日 |
試験時間 | 120分 |
試験形式 | 四肢択一 50問(※一部免除の場合は45問) |
必要勉強時間 | 約200~300時間 |
合格率 | 24.1%(2024年度) |
ポイント
試験では、管理受託契約や維持保全、特定賃貸借契約(サブリース)、関連法令、そして賃貸住宅管理の実務に関する幅広い知識が問われます。
資格の詳細については、こちらの記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
私の挑戦の背景
私は2001年から2022年まで、約22年間中国・上海で旅行会社を経営していました。
しかし、日中摩擦や旅行業界の電子化などの変化に直面し、業績への不安を感じることが増えていきました。
さらに、日本帰国後のキャリアについても不安を抱え、将来の選択肢を広げるため資格取得を目指すことにしました。
2019年、海外在住中に宅建士試験に挑戦し、一発合格を果たしました。( 体験記はこちら)
合格の喜びとコロナ禍の不安
この合格が、資格取得への意欲をさらに高めるきっかけとなりましたが、その後、全世界にコロナ禍が広がり、日本へ数年間帰国できない状況が続き、将来を模索する日々を過ごしていました。
2023年1月、日本へ拠点を移し、初めて不動産業を兼業することになった私は、「キャリアが足りなくても、資格があれば信頼を得る最強の名刺になる」と考え、新たな挑戦をしました。
それが不動産資格のトリプル受験です。
いずれも宅建と並んで、「不動産資格の四冠」と言われる国家試験です。
挑戦した不動産資格
- 賃貸不動産経営管理士
- 管理業務主任者
- マンション管理士
その一つの「賃貸不動産経営管理士」は学習時間が限られていましたが、通信講座を利用することで効率的に学び、一発合格することができました。
トリプル受験をした時の体験記は以下の記事で詳しく書いています。
2023年 私のリアルな受験体験記
ここからは私が実際に体験した試験までの道のりを紹介します。
試験勉強のスケジュールと他試験の兼ね合い
上述のとおり、2023年、私は「賃貸不動産経営管理士(賃管)」「管理業務主任者(管業)」「マンション管理士(マン管)」のトリプル受験に挑みました。
このうち、管業とマン管の試験は5月頃から本格的に勉強を始めており、さらに10月には「総合旅行業務取扱管理者(旅行資格)」の試験も控えていました。
このような状況の中、賃管に本腰を入れて勉強できるのは旅行資格試験(10月27日)が終わった後の1ヵ月間のみでした。
短期間で効率よく合格を目指すための工夫が必要でした。
他試験勉強中も賃管を意識した学習
管業やマン管の試験範囲には「建築・設備」に関する分野が含まれており、賃管の「維持保全に関する事項」と重なる内容が多いことに気づきました(例: エレベーター、浄化槽、上水設備など)。
そのため、これらの内容を意識しながら勉強を進め、賃管の基礎知識も同時に吸収するよう心がけました。

9月13日: 賃管の5問免除講習を受講
トリプル受験と旅行資格試験という忙しいスケジュールの中で、少しでも合格に近づくために「5問免除講習」を受講しました。
この講習は事前に公式テキスト(約1,000ページ!)を学習するのが建前ですが、実際には1日講習を受けるだけで合格できます。
講習の最後に小テストがありますが、当日しっかり話を聞いていれば問題ありません。

11月: 「アガルート」を申し込み、ラスト1ヵ月で全力学習
旅行資格試験が終わった10月27日から、賃管に集中するため「アガルート」の通信講座を申し込みました。
YouTubeの講義動画で工藤先生の授業のわかりやすさに感銘を受けていたのと、学習経験者向けのライトコースがトリプル受験を目指す私にぴったりだったからです。
さらに、アガルートのサンプル資料は電子版で即座に確認でき、時間がない中でも学習を始めやすかったことも大きなポイントでした。
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試験直前期を支えたアガルートでの効率学習
アガルートの講義では、公式テキスト1,000ページ分の内容が約25時間に凝縮されており、短期間で効率よくインプットできました。
特に賃管が重視する「サブリース」に関する分野について、複雑な仕組みを工藤先生が実務の観点からわかりやすく解説してくれたことで、理解が深まりました。
さらに、過去10年分の過去問問解説講座を繰り返し解くことで、試験に向けたアウトプットを強化。
宅建取得者や不動産業界経験者であれば、アガルートのライトコースを活用することで、短期間でも十分に手ごたえを感じられるはずです。
11月19日:賃貸不動産経営管理士の試験当日
試験当日は和洋女子大学で実施されました。
試験会場には1時間前に到着するようにし、復習するポイントは事前に整理しておくことをおすすめします。
具体的な準備がないと、漠然と参考書を読むだけで集中力を欠いてしまうことがあるからです。
また余談ですが、試験会場が女子大学だったため、トイレが非常に混雑していました。男子用トイレが一部女子用トイレを開放して対応していましたが、それでも直前は長蛇の列に。
トイレが近い方は、女子大学が会場の場合、早めの行動を心がけると安心です。
試験結果
試験結果は「合格」でした。
点数は公式発表されませんが、自己採点で39点。
2023年の合格基準は36問以上正解で、合格率は28.2%。
特に、5点免除の効果が合否を左右する結果となり、免除講習を受けて本当によかったと実感しました。
私の学習方法の工夫
私が実際に行った賃貸不動産経営管理士の学習方法をご紹介します。
1. 他試験の知識を賃管に応用する
「管理業務主任者」や「マンション管理士」の試験範囲と、賃管の試験内容には共通点が多いことを活かしました。
例えば、「維持保全に関する事項」に含まれる建物設備の知識(エレベーター、浄化槽、上水設備など)は、管業やマン管で学んだ内容をそのまま応用。
これにより、ゼロから勉強を始めるよりも効率的に理解を深めることができました。

2. 予想問題を使った徹底的なアウトプット
賃管は国家資格化されてからまだ日が浅いため、過去問の数が少ないという特徴があります。
そのため、市販の参考書に収録されている過去問だけでは不安を感じていました。
そこで、アガルートの講師オリジナル直前ヤマ当て模擬が非常に役立ちました。
的確な出題予想と丁寧な解説により、本番での出題内容に自信を持つことができました。
このように、アガルートを活用したアウトプット中心の学習法は、短期間で合格力を高めるのに効果的でした。
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3. 隙間時間の有効活用
忙しい中でも隙間時間を最大限活用するため、YouTubeの賃管講義動画を積極的に活用しました。
家事の合間や通勤時間はもちろん、ウォーキング中には耳学を取り入れることで、運動不足を解消しながら効率的に知識を吸収しました。
また、アガルートの電子版資料をスマホで閲覧できるため、どこでも手軽に学習ができたのは大きな助けとなりました。

まとめ
賃貸不動産経営管理士の試験は、試験範囲が「宅建」や「管理業務主任者」、「マンション管理士」と重なる部分が多いため、ダブル受験やトリプル受験も狙える注目の資格です。
2021年に国家資格になってから、試験の難易度が上がりつつありますが、計画的に学習を進めることで十分に合格を狙えます。
また、過去問題が少ない分、予想問題や通信講座を活用することで効率よく学ぶことが重要です。
短期間で効率的に学ぶために
通信講座を活用すれば、短期間でも試験範囲を効果的にカバーし、実践力を高めることができます。特に、アガルートのような充実した講座は、忙しい方にもおすすめです。
これから受験を考えている方は、私の体験談を参考に、自分に合った学習方法で目標達成に向けて取り組んでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。