
結論から言えば、海外在住者でもFP2級に合格できます。
FP2級は将来の資産設計や帰国後のキャリアアップに直結する資格で、実際に海外から挑戦する人も増えています。
2025年度からFP2級はCBT(パソコン試験)に完全移行。随時日程で受検でき、紙試験は廃止されました。
一時帰国の限られた期間でも受検しやすいのが大きなメリットです。
ただし、FP2級は受検資格が必要(3級合格やAFP認定研修の修了など)で、実施団体や実技科目も異なるため、最初は少し複雑に感じるかもしれません。

このページでは、海外からFP2級を受検する際の申し込み手順や注意点をわかりやすくまとめています。
また、どうしても一時帰国が難しい方のために、筆者が実際に利用した「AFP認定研修」という“裏技”についても解説します(2級の受検資格を得られます)。
この記事は海外在住者だけでなく、FP2級合格を目指すすべての方に役立つ内容です。ぜひご覧ください。
FP2級の概要|出題範囲・合格率・勉強時間
FP(ファイナンシャルプランナー)は、資産管理やライフプラン設計に関する基礎〜実践的な知識を証明する国家資格です。
FPは3級~1級があり、試験の正式名称は「FP技能検定」と言います。
2級は実務で使える水準として人気が高い級です。
項目 | 内容(FP2級/CBT方式) |
---|---|
出題範囲 | ライフプランニング/リスク管理/金融資産運用/タックスプランニング/不動産/相続・事業承継(6分野) |
試験形式 |
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実施団体と実技科目 |
|
受検資格 |
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受検方法・日程 |
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受検料(非課税) |
|
合格率 | おおよそ40〜55%(年度・実施団体により前後。直近では学科44.4%・実技48.8%などの期も) |
勉強時間の目安 | 100〜200時間(3級修了者/AFP研修修了者なら短縮可。法改正に注意) |
申込先 |

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海外在住者もFP2級は受検できる?
FP2級は、海外在住者でも申し込み可能です。
2級はCBTへ完全移行しているため、一時帰国のスケジュールに合わせて日程を選べます(紙試験は廃止)。
ただし、海外現地での受検は不可のため、日本国内のテストセンターを利用します。
- 予約開始: 受検月の4か月前の月初から
- 予約締切: 受検日の3日前まで
- 会場: 全国のテストセンターから選択
- 試験時間:(2級)学科120分/実技90分
- 受検方式: 学科と実技は同日も別日も可
また、土日や長期休暇前後は混雑しやすいので、一時帰国が決まったら早めの予約がおすすめ。
休止期間(システム停止期間)もあるため事前にチェックしましょう。

次に、FP2級の申し込み方法を詳しく解説します。
2級FP技能検定の申し込み方法
ここからは2級試験の具体的な申し込み方法を解説します。
2級FP技能検定はCBT方式で実施されており、海外からでも日本FP協会の公式サイトを通じて申込が可能です。(公式サイトはこちら)

Step.1 メールアドレスの登録
日本FP協会の受検者ページから「CBTソリューションズ」のアカウントを作成します。
メールアドレスを登録すると、「受検者ページ登録URLのお知らせ」が届きます。URLから個人情報の登録へ進みます。
Step.2 個人情報の登録
受検者ページアカウント作成(個人受検用)で必要情報を記入していきます。
なお、住所登録に「海外」はないので、実家などの住所を登録しましょう。
Step.3 CBT申し込み
ログイン後、「CBT申込」から以下の順で入力します。
- 試験区分を選択(2級/学科・実技)
- 受験資格を選択
- 学科の受検日時・会場を選択
- 実技(資産設計提案業務等)の受検日時・会場を選択
- 連絡先・送付先住所を入力
- 登録内容を確認
受検資格(3級合格・実務経験・AFP研修修了など)に該当する場合は、予約時に入力・確認が必要になるため手元に控えておきましょう。
Step.4 「試験区分を選択」について
試験区分を選択します。
学科・実技を同日に受ける場合も、別日に分ける場合も、同時申込でそれぞれ別の日時を選べます。
選択したら、「業態等を入力」にすすむので登録します。
日本FP協会での実技は「資産設計提案業務」のみです。
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Step.5 「受験資格を選択」について
FP2級を受験するための受験資格を入力します。
FP2級の受験資格
- 3級合格者 → 3級の合格番号が必要
- FP実務経験2年以上 →勤務先名と経験年月の入力が必要
- 日本FP協会のAFP認定研修の修了者 →受講者番号が必要
Step.6 「日時・会場を選択」について
地域・都道府県を選ぶと、空席のある会場と日時が表示されます。
予約は受検月の4か月前の月初〜受検日の3日前まで可能です。混雑期は早めの確保が安心。
- 同日で連続受検する場合、学科⇄実技の間に休憩が取れる間隔で予約すると安心です。
- 会場は国内のみ。海外現地では受検不可です。
Step.7 支払い
受検料を支払います。海外在住者はクレジットカードがおすすめ。
- 2級の受検料(非課税):学科5,700円/実技6,000円/学科+実技11,700円。
- クレジットやコンビニ/Pay-easy払いに対応(事務・払込手数料は別途)。
支払い完了=予約確定です。
Step.8 予約確認
予約内容はマイページで確認できます。
日程や会場の変更・キャンセルは受検日の3日前まで可能。
2日前以降は変更・キャンセル不可です。
FP2級試験までの注意点
申し込み後、試験当日までの準備も重要です。特に海外在住者は次の点に注意しましょう。
航空券や宿泊の予約
試験日程に合わせ、航空券・ホテルは早めに手配を。
試験の2日前までに日本へ到着するプランだと突発的な遅延にも対応しやすいです。
深夜便は体力を消耗しやすいので、当日パフォーマンス重視なら避けるのがおすすめ。


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再受検は即日不可
FP試験では、合格発表の翌日まで次の予約ができないため、滞在期間中に連続して試験を受けることはできません。
再受験が必要な場合は、日程に配慮して計画を立てる必要があります。


3級を受けずに2級へ進む裏技「AFP認定研修」
FP2級を目指したいけど、
「3級の受検時間がない」
「海外に住んでいて受検が難しい…」
という方には、日本FP協会の「AFP認定研修」がおすすめ。
研修を修了すると、3級を受けずに2級の受検資格を得られます。忙しい方や海外在住者に相性の良い選択肢です。
空いた時間に学習を進めやすいため、忙しい方や海外在住の方にとって便利な選択肢です。
詳しい内容やAFP認定研修のメリットについては、以下のリンクで解説しています。
AFP認定試験とは?
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AFP認定研修(基本課程)|FP3級をスキップ!で2級受験資格を得る方法
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FP2級の申し込みまとめ
FP2級試験は、海外在住者でも受検できる国家資格。CBT完全移行で日程調整がしやすく、短い一時帰国でも挑戦しやすくなりました。
さらに、2級で学ぶ知識はライフプランや資産形成の基礎に加え、実務で使える提案力にも直結。
FP1級やAFP資格にもつながります。
直近の合格率はおおむね40〜55%程度で推移しており、十分に手が届くレベルです。
まとめポイント
- 海外在住でも日本国内のテストセンターで受検可能(2級はCBTへ完全移行)
- 試験は学科120分・実技90分。同日/別日いずれも可
- 受検資格は3級合格・実務経験2年以上・AFP認定研修修了のいずれか
- 受検が難しい場合はAFP認定研修で受検資格を満たす道も
FP資格を取得すれば、資産管理のスキルが身につくだけでなく、帰国後の転職や副業にも大きな強みになります。
海外組にとっても挑戦しやすい環境が整っているので、「やろうかな」と思った今が行動のチャンスです。
