
海外で語学を学び、現地の文化にも慣れてきた。
それでも、いざ日本に帰ったときに「それだけで通用するのか」と不安になる人は少なくありません。
特に最近では、海外経験だけで希望の仕事に就けるとは限らず、「語学+資格」の組み合わせがキャリアにおいて強い武器となる時代です。
帰国後の転職や再就職、副業や独立など、どんな進路を選ぶにしても「資格があるかどうか」でスタートラインが変わってきます。

この記事では、海外在住中に向けて、帰国後のキャリアや、収入アップ、副業におすすめの資格3選をご紹介します。
「転職に役立つ」「昇給につながる」「副業で活かせる」など、それぞれの資格の具体的なメリットも詳しく解説します。
1.宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士(通称:宅建)は、不動産会社において法律で一定数の保有が義務付けられている国家資格です。
そのため、業界全体で常に高い需要があります。
2023年の受験者数は約23万人にのぼり、国家資格の中でも屈指の人気を誇る資格です。
また、「重要事項説明(いわゆる重説)」を行える独占業務が認められており、転職はもちろん、副業にも非常に向いています。
宅建資格の試験内容
項目 | 内容 |
---|---|
試験日 | 毎年10月(年1回実施) |
試験時間 | 120分 |
出題分野 | 宅建業法、民法・不動産関連法、税法、土地建物の知識等 |
必要勉強時間 | 300~400時間 |
合格率 | 約15~17% |
合格基準点 | 50点満点中、毎年31~36点前後 |

宅建試験についてもっと詳しく
-
-
宅建とは?試験概要・勉強時間・合格率を簡単解説|海外在住者が取るメリットも紹介!
続きを見る
海外在住者が宅建を取得するメリット

宅建資格は、転職にも副業にも活かせる汎用性の高い国家資格です。
まず転職面では、日本の不動産業界では常に宅建資格の需要があります。
加えて、近年は外国人による日本の不動産購入・賃貸ニーズが増加しており、語学力と宅建資格を併せ持つ人材は高く評価される傾向にあります。
海外経験がある人にとって、外国人顧客の気持ちを理解しながら対応できる点は大きな強みです。

宅建士の資格を持っていれば、このような副業にも取り組むことができ、1件あたり5,000円~10,000円ほどの報酬が相場です。
パソコンと通信環境があればどこにいても対応できるため、海外在住中でも副収入の手段として活用可能です。
海外で宅建を勉強する方法
海外から宅建資格を目指すなら、フォーサイトのオンライン講座がおすすめです。
フォーサイトは、映像講義やスマホ対応の教材を活用することで、場所を選ばず効率よく学習を進められる点が特に魅力です。
フォーサイトでは、日本国内だけでなく海外在住者向けの柔軟な学習環境が整っています。

👉筆者の合格体験談はこちらから。
フォーサイトについて詳しく
-
-
海外でも宅建|フォーサイト宅建士講座のメリット・評判・注意点まとめ
続きを見る
2.ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)は、個人や企業の「資産運用、保険、年金、税務など」の相談に応じる専門資格です。
この資格を取得することで、転職やキャリアアップに役立つだけでなく、自分自身の資産形成やライフプランの設計にも大いに役立ちます。
海外にいながら日本の税制や社会保障制度を学ぶことで、帰国後のライフプランをより正確に立てることができる点も魅力です。
FP資格の試験内容
FP(ファイナンシャルプランナー)は、3級~1級に分かれています。
ただし、1級は金融のプロが目指すほど難関なので、まずは2級を目指しましょう。
項目 | 3級 | 2級 |
---|---|---|
試験日 | CBT形式(随時受験可能) | CBT形式(随時受験可能) |
試験形式 | 学科試験(選択式) 実技試験(選択式) |
学科試験(選択式) 実技試験(記述式+選択式) |
試験時間 | 学科90分、実技60分 | 学科120分、実技90分 |
合格率 | 約70% | 約40% |
必要勉強時間 | 約50~100時間 | 約150~300時間 |
2級の受験資格は、3級合格かAFP認定研修の受講になります。
FP試験についてもっと詳しく
-
-
FP試験とは?|試験概要・試験範囲・合格率・勉強時間を詳しく紹介!
続きを見る
海外でFPを取得するメリット

FPは、自分自身の資産形成から転職・副業まで幅広く活用できる実用資格です。
まず、学習内容には「税務」や「ライフプランと社会保障」などが含まれており、日本の年金制度や医療保険の仕組みを理解できるようになります。
これにより、帰国後の生活設計や資金計画を具体的に立てる力が身につき、将来の不安を減らすことができます。
さらにFP資格は、転職時のアピール材料としても有効です。
特に不動産業界や金融業界では履歴書に書ける実務系資格として評価されることが多く、語学力と組み合わせれば強力な武器になります。
加えて、副業としてFP業務を行う人も増えており、ライフプラン相談やマネーセミナーの講師など、オンラインで完結する仕事も可能です。

海外でFPを勉強する方法
現在、FP2級と3級はCBT型試験のため、いつでも受験が可能です。
しかし、海外在住者にとって受験のために帰国するのは時間的にも費用的にもハードルが高いのも事実。
そこでおすすめなのが「AFP認定研修」です。
この研修を受講すれば、3級を受験せずに2級の受験資格を得ることができます。
👉AFP認定研修について詳しくはこちら。
通信講座の「フォーサイト」はAFP認定教育機関として認定されており、AFP認定研修を受講することが可能です。
フォーサイトのフルカラーテキストや講義動画は、2級試験の対策にも直結しており、海外にいながら効率よく学習を進められます。

👉筆者のAFP認定講座の受講体験はこちら
3級をスキップしつつ、2級の受験対策もできるため、まさに一石二鳥のおすすめの方法です。
あわせて読みたい
-
-
AFP認定研修(基本課程)|FP3級をスキップ!で2級受験資格を得る方法
続きを見る
3.総合旅行業務取扱管理者
総合旅行業務取扱管理者は、日本国内・海外を問わず、旅行業務全般を取り扱うための国家資格です。
旅行会社が「海外旅行商品」を取り扱う場合、必ず1名の有資格者が必要とされており、旅行業界では欠かせない存在です。
この資格は、「国内旅行業務取扱管理者」の上位資格にあたります。
総合旅行業務取扱管理者の試験内容
項目 | 内容 |
---|---|
試験日 | 毎年10月下旬(年1回) |
試験科目 | 旅行業法/旅行約款/国内旅行実務/海外旅行実務 |
合格基準 | すべての科目で6割以上 |
合格率 | 約10%(全体) ※国内旅行業務取扱管理者を取得済みの方:約30~40% |
難関資格として知られ、合格率はわずか10%前後。
ただし、科目ごとの合格も認められており、翌年以降に免除が可能です。
また、先に「国内旅行業務取扱管理者」を取得しておくと、2科目(旅行業法・国内旅行実務)が免除となり、合格率が一気にアップします。
試験内容を詳しく見る
-
-
「総合旅行業務取扱管理者」ってどんな資格?試験の概要や合格率を徹底解説
続きを見る
海外在住者が総合旅行業務取扱管理者を取るメリット

総合旅行業務取扱管理者は、海外経験や英語力を直接活かせる点で、海外在住者に非常におすすめの資格です。
✔ 「海外旅行実務」には英語の読解問題(約40点)があります。
✔「海外観光地理」の出題では、居住国や周辺国の知識がそのまま試験対策に!
さらに、この資格を取得すれば、
- 旅行会社への転職
- 外国人観光客向けサービス
- ツアー企画や現地アレンジ業務
など、インバウンドや越境ビジネスにも活かせる可能性が広がります。

海外で総合旅行業務取扱管理者を勉強する方法

出典:フォーサイト
この資格は範囲が広いため、独学よりもオンライン講座の活用が効果的です。
特に効率的なのが、「国内旅行業務取扱管理者」を先に取得するルートです。
「国内旅行業務取扱管理者」はCBT試験で、日程調整もしやすく、海外からでも受験しやすいです。
フォーサイトの通信講座を活用すれば、動画講義や確認テスト付きで、海外でもスムーズに学習が進められます。

海外で資格取得を目指すべき人とは?
海外生活は刺激的で楽しい一方、ふとしたときにこんな不安がよぎることはありませんか?
こんな不安、感じていませんか?
- 帰国したら、仕事に就けるか不安
- 今のキャリアがこの先どうなるのか分からない
- 現地で働けない期間がもったいない気がする
- 子育てが落ち着いたら、何か始めたいけど自信がない
- 収入が家計に頼りきりで、少しでも自分で稼ぎたい
でも、こうした不安に対して“今できる備え”として有効なのが、資格取得です。
たとえば、駐在員の配偶者として海外に来たものの、働く機会がなくブランクが広がっていく──
そんなときでも、宅建やFPなどの資格を取っておけば、帰国後の再就職で「準備していた人」として評価されやすくなります。
また、「今の仕事を続けていいのか」「このまま現地にいてキャリアになるのか」と悩む現地採用の方にとっても、資格は将来の方向性を見つけるヒントになります。
履歴書に書ける資格があれば、日本への転職やキャリアチェンジの選択肢も広がります。
そして何より、「何かスキルを身につけておきたい」「このまま時間が過ぎるのが不安」という漠然としたモヤモヤを抱えている方にこそ、資格取得はおすすめです。

宅建合格後はどうする?こちらの記事で解説
-
-
「宅建」に合格したらどうする?海外在住者必見【キャリア活用法5選】
続きを見る
まとめ:この記事を読んだあなたがやること
海外生活の中で、将来の働き方やキャリアに不安を感じることがあるかもしれません。
そんなときこそ、今できる準備として資格取得を考えてみてください。
この記事では、海外在住中にも学べて、帰国後に役立つ3つの国家資格をご紹介しました。
この記事で紹介した資格
- 宅地建物取引士(宅建):不動産会社への就職や、在宅での副業(オンライン重説)が可能に。
- ファイナンシャルプランナー(FP):保険・金融業界への転職や、家計相談など副業にも活用。
- 総合旅行業務取扱管理者:旅行会社での勤務に必須。英語力と海外経験がそのまま武器に。
もし、帰国後のキャリアに不安があるなら、あるいは副業や在宅ワークを始めたいと考えているなら、今こそ資格取得を前向きに検討してみてください。
資格を通じて得た知識や努力は、将来の選択肢を広げ、自分に自信を持つきっかけになります。
未来の安心のために、今日から少しずつ準備を始めてみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。