海外在住者にとって、語学習得は大きな目標ですが、実は資格取得もキャリア形成において非常に重要な役割を果たします。
海外での生活が長くなるほど、日本でのキャリアや市場価値を維持するための準備は欠かせません。
資格はその手段として、現地での就職や転職に役立つだけでなく、将来的な帰国後のキャリアアップにも大きな効果をもたらします。
ここでは、海外在住中に特におすすめの資格を3選ご紹介します。これらの資格がどのように役立つのか、具体的に見ていきましょう。
この記事を書いてる人
✔海外在住20年以上
✔上海で旅行会社経営
✔海外在住中に宅建など資格取得
✔現在は日本で不動産業を兼務
✔日本帰国2年で4つの国家試験に合格
海外で資格取得を目指すべき人とは?
資格取得が特におすすめなのは、次のような方たちです。
1.宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士(通称:宅建)は、不動産取引のプロフェッショナル資格で、日本の不動産業界では必須の国家資格です。
2023年には約23万3,300人が受験しており、転職やキャリアアップを目指す人々に非常に人気があります。
宅建資格は、不動産会社において法律で一定数の保有者が義務付けられているため、業界での需要が高い資格です。
資格を取得することで、以下のメリットがあります。
取得のメリット
- 不動産業界での転職が有利になる
- 資格手当が支給される場合がある(月1~3万円)
- 法律知識を活かして他業界でもスキルを発揮できる
宅建資格の試験内容
以下の表で試験の概要をまとめています。
項目 | 内容 |
---|---|
試験日 | 毎年10月(年1回実施) |
試験形式 | 4肢択一式(50問、マークシート方式) |
試験時間 | 2時間(120分) |
出題分野 | 宅建業法、民法・不動産関連法、税法、土地建物の知識 |
必要勉強時間 | 300~400時間 |
合格率 | 約15~17%(例年変動あり) |
合格基準点 | 50点満点中、毎年31~36点前後 |
試験範囲が広く難易度も高いため、効率的な学習方法を取り入れることが重要です。
海外在住者が宅建を取得するメリット
海外在住者が宅建資格を取得することで、次のような可能性が広がります。
まず、不動産業界での需要が非常に高いため、帰国後の転職市場で有利になります。
宅建資格を持つことで、他の候補者との差別化が図れるだけでなく、キャリアの選択肢も増えます。
さらに、海外で培った語学力や異文化理解を活かして、外国人顧客への営業で大きな強みを発揮できます。
近年、日本の不動産市場では外国人投資家や居住希望者の需要が増加しており、語学力を持つ宅建保持者は特に重宝されます。
また、宅建の学習を通じて得られる法的知識は、不動産取引に限らず、ビジネス全般で活用可能なスキルです。
契約や法律に関する知識は、どの業界でも応用の幅が広いでしょう。
海外で宅建を勉強する方法
▽▽▽全国平均4.42倍の合格率!!(2023年実績)▽▽▽
海外から宅建資格を目指すなら、フォーサイトのオンライン講座がおすすめです。
フォーサイトは、映像講義やスマホ対応の教材を活用することで、場所を選ばず効率よく学習を進められる点が特に魅力です。
フォーサイトが選ばれる理由とは?
- 高い合格率:全国平均を大きく上回る実績。
- 完全オンライン学習:スマホやタブレットで、日本時間を気にせず、いつでもどこでも勉強可能。
- 手厚いサポート:質問対応や進捗管理が充実しており、海外からでも安心して取り組めます。
フォーサイトでは、日本国内だけでなく海外在住者向けの柔軟な学習環境が整っています。
実際に私も中国にいながらフォーサイトの通信講座を利用し、宅建に一発合格しました。
海外にいると頻繁に参考書を買うのが難しいですが、フォーサイトのテキストはフルカラーで非常に分かりやすく、他の参考書が不要なほど充実していました。
また、テキストや動画講義はダウンロードが可能で、日本からの郵送を待つ必要がなく、やる気があるうちにすぐ学習を始められたのも大きなメリットでした。
ただし、フォーサイトでは海外への直接郵送は行っていないため、一旦実家や日本国内の住所に送ってもらう必要があります。
この点をあらかじめ確認しておけば、スムーズに準備を進められるでしょう。
2.ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)は、個人や企業の資産運用、保険、年金、税務などの相談に応じる専門資格です。
この資格を取得することで、転職やキャリアアップに役立つだけでなく、自分自身の資産形成やライフプランの設計にも大いに役立ちます。
海外にいながら日本の税制や社会保障制度を学ぶことで、帰国後のライフプランをより正確に立てることができる点も魅力です。
FP資格の試験内容
FP(ファイナンシャルプランナー)は、3級~1級に分かれており、FP1級は合格率10%台の非常に難関な資格です。
3級から順に受験する必要があるため、まずは2級を目指すのが一般的です。3級と2級の試験概要は以下のとおりです。
項目 | 3級 | 2級 |
---|---|---|
試験日 | CBT形式(随時受験可能) | CBT形式(随時受験可能) |
試験形式 | 学科試験(選択式) 実技試験(選択式) |
学科試験(選択式) 実技試験(記述式+選択式) |
試験時間 | 学科90分、実技60分 | 学科120分、実技90分 |
出題分野 | ライフプランと社会保障 税務 資産運用 保険 不動産 相続 |
ライフプランと社会保障 税務 資産運用 保険 不動産 相続 |
必要勉強時間 | 約50~100時間 | 約150~200時間 |
FP資格は、体系的な資産形成の知識を学べるため、転職やキャリアアップでの評価にも繋がります。
特に2級では、3級と同じ分野を扱いながら、より実践的な知識や応用力が求められるため、資格取得後の実務に直結する内容が多く含まれています。
まずは3級からスタートし、2級へ進む流れが効率的です。
海外でFPを取得するメリット
FP資格を取得することで、キャリアアップだけでなく、自分自身の資産形成を計画的に進める力を身につけることができます。
特に海外在住者にとって、「税務」や「ライフプランと社会保障」を学ぶことで、日本の年金制度や医療保険の仕組みを理解でき、帰国後の生活設計に役立てることができます。
これにより、帰国後も安心して生活をスタートさせる準備が整います。
また、FPでは「資産運用」の分野も学べるため、株式や投資信託の基礎知識を身につけることが可能です。
現在、新NISAの仕組みが今後海外居住者にも利用可能になると言われており、海外にいながら効率的な資産運用を行い、将来のためにしっかりとした資産形成を進めることができます。
海外でFPを勉強する方法
現在、FP2級と3級はCBT型試験のため、いつでも受験が可能です。しかし、海外在住者にとって受験のために帰国するのは費用的にもハードルが高い場合があります。
そこでおすすめなのがAFP認定研修です。この研修を受講すれば、3級を受験せずに2級の受験資格を得ることができます。
通信講座の「フォーサイト」はAFP認定教育機関として認定されており、AFP認定研修を受講することが可能です。
フォーサイトのフルカラーテキストや講義動画は、2級試験の対策にも直結しており、海外にいながら効率よく学習を進められます。
3級をスキップしつつ、2級の受験対策もできるため、一石二鳥の方法といえます。
実際、私も上海でAFP認定講座を受講し、帰国後にFP2級に合格しました。海外生活中にしっかりと準備を進められたことが、合格につながったと感じています。
デメリットとしては、AFP認定研修の費用が約6万円と高めである点があります。
とはいえ、帰国費用と比較すればむしろ割安になるケースもあるため、ご自身の状況に合わせて最適な方法を選ぶと良いでしょう。
3.総合旅行業務取扱管理者
総合旅行業務取扱管理者は、日本国内外の旅行業務を総合的に取り扱うための国家資格です。
この資格を取得することで、旅行商品の企画・販売、旅行先での手配など、旅行業務全般に必要な知識とスキルを身につけることができます。
総合旅行業務取扱管理者の試験内容
総合旅行業務取扱管理者試験は、旅行業務に必要な知識を網羅する4科目で構成されています。
試験日や合格率などの詳細は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
試験科目 | 旅行業法(100点) 旅行約款(100点) 国内旅行実務(100点) 海外旅行実務(200点) |
試験日 | 年1回(通常10月実施) 受験申し込みは6月ごろ開始 |
試験会場 | 全国主要都市 |
合格基準 | 各科目6割以上の得点 |
合格率 | 全体:約10% 国内旅行業務取扱管理者取得者:約30~40% |
特記事項 | 「国内旅行業務取扱管理者」取得で「旅行業法」「国内旅行実務」が免除され、試験範囲が大幅に軽減 |
「海外旅行実務」では英語や海外観光地理に関する問題が出題され、満点が200点中120点(6割)以上が合格の目安です。
英語(40点)は英検2級程度のレベルで、海外観光地理(40点)は居住国や地域の観光知識を活かせる内容になっています。
海外で総合旅行業務取扱管理者を取得するメリット
総合旅行業務取扱管理者は、海外経験や英語力を活かせる点で、海外在住者に非常に有利な資格です。
「海外旅行実務」の英語問題は、海外生活で培った英語力を活用して満点を目指すことができます。
また、海外観光地理の問題では、居住地や周辺国の観光知識が直接試験対策として役立ちます。
さらに、この資格を取得することで、旅行業界への転職やインバウンド需要を取り込んだ独立事業を展開するチャンスが広がります。
例えば、現地事情を活かしたツアー企画や、外国人旅行者向けの手配業務を行うことが可能です。
海外生活で得た知識や経験を最大限に活かせる資格といえるでしょう。
海外で総合旅行業務取扱管理者を勉強する方法
総合旅行業務取扱管理者の合格率は約10%と難易度が高いため、オンライン講座を活用して、体系的に学ぶことが重要です。
「国内旅行業務取扱管理者」を先に取得しておくと、「旅行業法」と「国内旅行実務」が免除され、総合旅行業務取扱管理者試験の合格率は30~40%に大幅にアップします。
「国内旅行業務取扱管理者」は現在、CBT試験が導入されており、受験しやすい環境が整っているため、先に国内を目指すのも効率的な戦略といえるでしょう。
ユーキャンの通信講座を利用すれば、海外にいながらでも効率的に学習を進められます。
私自身もユーキャンを利用して学習を進めました。テキストや問題集が非常にわかりやすく、広範囲の試験内容を効率よくカバーすることができました。
まとめ:この記事を読んだあなたがやること
この記事を読んで、資格取得を目指す具体的なステップをイメージできましたか?
以下の3つのアクションを取ることで、スムーズに学習をスタートさせましょう。
資格取得への3ステップ
- 自分に合った資格を選ぶ
宅建、FP、総合旅行業務取扱管理者の中から、自分のキャリア目標や興味に合った資格を選びましょう。それぞれのメリットや試験内容を比較してみてください。 - 学習方法を決める
ユーキャンやフォーサイトなど、オンライン講座を活用することで、効率よく学習を進めることができます。無料の資料請求を利用して、自分に合う講座を見つけてください。 - 今日から一歩を踏み出す
計画を立てたら、すぐに行動を開始しましょう。まずは1日の学習時間を確保することから始めてみてください。
資格を取得することで、あなたのキャリアの選択肢が大きく広がります。
海外での経験やスキルを最大限に活かしながら、さらなる成長を目指しましょう。
この記事が、資格取得に向けた一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです!