
旅行業界でのキャリアアップを目指す人にとって、総合旅行業務取扱管理者試験は避けて通れない重要な国家資格です。
しかし、受験にはいくつかの選択肢があり、自分に最適な方法を選ぶことが合格への第一歩となります。
受験戦略を選ぶポイント
- 「国内旅行業務取扱管理者」を先に受験する
- 「総合旅行業務取扱管理者」を直接受験する
- 「国内旅行」と「総合旅行」を同時に受験する
この記事では、この3つの受験戦略について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
どの方法が自分に合っているか、一緒に考えてみましょう。
総合旅行業務と国内旅行業務取扱管理者の違い
総合旅行業務取扱管理者試験と国内旅行業務取扱管理者試験は、試験の範囲や形式が異なります。
この違いを理解することで、どちらの試験を選ぶべきか判断しやすくなります。
試験名 | 試験範囲 | 試験日 | 合格率 |
---|---|---|---|
国内旅行業務取扱管理者 | -旅行業法 -約款 -国内旅行実務 |
9月 (CBT方式) |
約30~40% |
総合旅行業務取扱管理者 | -旅行業法 -約款 -国内旅行実務 -海外旅行実務 |
10月第4日曜日 (ペーパー試験) |
約10~15% |
「国内試験」は範囲が比較的狭く、CBT方式で柔軟に受験できるのが特徴です。
一方、「総合試験」は航空券の運賃計算や、英語など、範囲が広く、合格率も約10~15%と低く非常に難関です。


試験について詳しく知りたい方は↓↓↓
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「総合旅行業務取扱管理者」ってどんな資格?試験の概要や合格率を徹底解説
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1. 「国内旅行業務取扱管理者」を先に受験する
国内旅行業務取扱管理者試験を先に取得し、その後に総合旅行業務取扱管理者試験を受験する方法もあります。
このルートでは、総合試験の一部科目が免除されるため、負担を軽減できるのがメリットです。
国内試験→総合試験の流れ
試験 | 試験日 | 受験科目 |
---|---|---|
国内旅行業務取扱管理者 | 9月 | ✅ 旅行業法 ✅ 約款 ✅ 国内旅行実務 |
総合旅行業務取扱管理者(国内合格後) | 翌年以降(10月) | ✅ 約款 ✅ 海外旅行実務 |
試験を受けるまでの期間が長くなることで、思いもよらぬ外的要因に影響される可能性もあります
2019年には台風の影響で試験が延期された会場があり、その後もコロナ禍の影響で試験自体が中止となるケースも発生しました。
そのため、「国内→総合」のルートを選ぶ場合は、受験計画を長期的に考えつつ、なるべく早めの受験を心がけることが重要です。

筆者の国内旅行受験体験↓↓↓
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リアル合格体験記|海外で国内旅行業務取扱管理者を受験!合格までの道のり
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2. 「総合旅行業務取扱管理者」を直接受験する
総合旅行業務取扱管理者試験を一発で受験する方法では、すべての試験科目を一度に学ぶ必要がありますが、短期間での資格取得が可能です。
以下に試験の受験科目と日程をまとめました。
総合旅行業務取扱管理者試験の概要
試験 | 試験日 | 受験科目 |
---|---|---|
総合旅行業務取扱管理者 | 10月 | ✅ 旅行業法 ✅ 約款 ✅ 国内旅行実務 ✅ 海外旅行実務 |
総合旅行業務取扱管理者に合格すると、国内旅行業務取扱管理者試験の受験は不要になります。
この方法は、一度にすべての試験を受けるため、短期間で資格を取得したい方に向いている一方で、学習負担が大きいのが特徴です。


英語は200点満点中、40点もあり英語が得意な人は大きなアドバンテージになります。
また旅行会社なら実務で学ぶ、観光地や空港コードの知識も頻出です。
3. 「国内旅行」と「総合旅行」を同時に受験する
国内旅行業務取扱管理者試験と総合旅行業務取扱管理者試験を同じ年に受験する方法では、資格取得までの期間を最短化できるのが大きなメリットです。
以下に試験の受験科目と日程をまとめました。
国内・総合 同時受験の試験概要
試験 | 試験日 | 受験科目 |
---|---|---|
国内旅行業務取扱管理者 | 同年9月 | ✅ 旅行業法 ✅ 約款 ✅ 国内旅行実務 |
総合旅行業務取扱管理者 | 同年10月 | ✅ 旅行業法 ✅ 約款 ✅ 国内旅行実務 ✅ 海外旅行実務 |
国内試験と総合試験は1か月違いで実施されるため、短期間で両資格を取得するチャンスがあります。
また、もし国内のみ合格した場合でも、次回の試験で免除科目を活用してリカバリー可能なのも魅力です。


免除科目については以下の記事で詳しく解説してます
免除科目について詳しく
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「総合旅行業務取扱管理者」の免除科目ってなに?分かりやすく解説!
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どの受験戦略があなたに最適?
自分に合った受験戦略を選ぶために、それぞれの特徴をチェックしましょう!
「国内旅行業務取扱管理者」を先に受けるべき人
こんな人におすすめ
- 初めて旅行業の資格を受験する
- じっくり学習して段階的に資格を取得したい
- 受験に十分な時間を確保できる
旅行業界の資格が初めてなら、まずは国内旅行業務取扱管理者試験から挑戦するのがおすすめです。
試験範囲が比較的狭く、旅行業の基礎知識を学ぶことができます。


「総合旅行業務取扱管理者」を直接受けるべき人
こんな人におすすめ
- 短期間で資格取得を目指したい
- 学習時間をしっかり確保できる
- 英語が得意
- 旅行業の実務経験がある
一発で資格を取得したいなら、総合試験を直接受験するのもアリです。ただし、試験範囲が広いため、しっかりとした学習計画が必要です。


「国内」・「総合」を同時受験すべき人
こんな人におすすめ
- 前年、不合格になっているが、免除科目がある
- 英語が得意
- 旅行業の実務経験がある
- どちらか片方だけでも合格したい
国内試験と総合試験を同時に受験することで、1年で2回チャンスがあります。


まとめ:この記事を読んだあなたがやること
この記事を読んだら、次の3つのステップに取り組んでみましょう。
受験準備の3ステップ
- 自分に合った受験方法を選ぶ
- 国内試験を先に受験するか、総合試験を直接受けるか、または同時受験を目指すか、自分の状況や目標に応じて最適な方法を選びましょう。
- 試験日程を確認し、学習計画を立てる
- 試験日までのスケジュールを把握し、計画的に学習を進めることが重要です。通信講座や教材を活用して、効率よく準備しましょう。
- 資格取得後の目標を明確にする
- 資格取得後にどのようなキャリアを目指すのかを具体的にイメージし、モチベーションを維持して取り組みましょう。
受験方法を決め、計画を立て、行動に移すことで、資格取得への道が開けます。
旅行業界でのキャリアアップに向けて、一歩を踏み出してください!