
「総合旅行業務取扱管理者」は、旅行業界において必須の国家資格!
旅行業法に基づく責任者として国内外の旅行商品を取り扱うことができます。
この資格を持つことで、旅行会社での信頼度が向上し、キャリアアップにもつながります。

そのため、旅行会社にとって欠かせない存在となっています!
この記事では、総合旅行業務取扱管理者の概要、試験内容、メリット、そして具体的な勉強法について詳しく解説します。
「総合旅行業務取扱管理者」とは?
旅行業界で働くうえで、国内外の旅行を扱いたいなら避けて通れないのが「総合旅行業務取扱管理者」です。
この資格は、旅行商品の企画・販売・手配・実施に関する責任者として、法律に基づいて業務を管理する国家資格。
ポイント
旅行業法では、海外旅行を取り扱う事業所ごとに「総合旅行業務取扱管理者」の配置が義務づけられています。
対して、「国内旅行業務取扱管理者」は国内旅行のみを対象とした資格。
「総合」はその上位資格として、海外旅行の取り扱いもできるのが大きな違いです。
つまり、「総合」を持っていれば、国内・海外両方の旅行業務をカバーできるということ。
観光業のグローバル化が進む今、この資格を持つ人材は「海外旅行のプロ」として高く評価されます。


試験内容
試験は以下の4科目で構成されています。
試験科目 | 配点 | 内容 |
---|---|---|
旅行業法令 | 100点 | 旅行業法に関する基礎知識を問う分野。 |
約款 | 100点 | 旅行業約款に関する詳細な理解が求められる分野。 |
国内旅行実務 | 100点 | 日本の観光地情報に加え、JR運賃や料金計算が重要なポイント。 効率的なルート設計も問わる。 |
海外旅行実務 | 200点 | 航空券の料金計算や発券が頻出テーマ。 観光地情報のほか、ビザやパスポート手続きに関する知識も。 |
試験に合格するためには、各科目で60%以上の得点を取る必要があります。
一つでも60%未満の科目があると不合格となるため、バランスよく学習することが重要です。


特に、苦手分野がある場合は、動画解説や質問サポートのある通信講座を使うことで、理解のスピードも上がり、安心感も格段に違います。
試験の日時、会場、受験料、合格発表など
以下に、令和6年度(2024年度)の総合旅行業務取扱管理者試験に関する詳細情報を表形式でまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
試験日 | 例年10月の第4日曜日 (令和6年は10月27日) |
試験時間 | 科目ごとに異なります。詳細は受験票でご確認ください。 |
試験会場 | 全国主要都市に設置。受験票に記載されます。 |
受験手数料 | 6,500円(消費税非課税) |
出題形式 | 四肢択一形式(マークシート方式) |
受験要件 | 年齢、性別、学歴等の制限なし |
受験申込期間 | 2024年7月上旬~8月上旬(予定) |
合格発表日 | 試験実施から約2か月後(令和6年は12月12日) |
試験会場は受験申込者数の状況により、追加・変更される場合があります。詳細は受験票および公式ウェブサイトでご確認ください。
最新の情報や詳細は、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)の公式ウェブサイトをご確認ください。
免除科目
総合旅行業務取扱管理者試験には免除科目があります。
例えば、「国内旅行業務取扱管理者」に合格している方は、「旅行業法」と「国内旅行実務」の科目が免除となります。
免除条件や適用科目については細かい内容が多いため、別記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
免除科目について、もっと詳しく!
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「総合旅行業務取扱管理者」の免除科目ってなに?分かりやすく解説!
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国内合格者は有利?総合旅行業務の合格率を徹底比較
前述のとおり、総合旅行業務取扱管理者試験には細かい免除制度がありますが、受験者は大きく次の2パターンに分かれます。
- 総合試験にすべての科目で挑む方(免除なし)
- 国内旅行業務取扱管理者に合格済みの方(免除あり)
この違いだけで、合格率は約2倍以上の差が出ています。
以下に、年度ごとの受験者数と合格率をまとめました。
年度 | 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
R.元 | 免除なし | 1,825 | 237 | 13.0% |
免除あり | 1,002 | 305 | 30.4% | |
R.2 | 免除なし | 4,086 | 756 | 18.5% |
免除あり | 3,008 | 1,162 | 38.6% | |
R.3 | 免除なし | 2,819 | 175 | 6.2% |
免除あり | 2,199 | 388 | 17.6% | |
R.4 | 免除なし | 2,064 | 278 | 13.5% |
免除あり | 2,004 | 715 | 35.7% | |
R.5 | 免除なし | 2,102 | 167 | 7.9% |
免除あり | 1,572 | 416 | 26.5% | |
R.6 | 免除なし | 2,112 | 82 | 13.2% |
免除あり | 1,542 | 560 | 36.3% |
総合旅行業務取扱管理者(免除なし)の平均合格率約12%は、国家資格の中でも超難関の部類にはいります。
国内の合格率は約40%と高めなので、まずは国内に合格してから総合を目指すのが安心なルートです。
とはいえ、総合に一発合格すれば国内の試験は不要になるので、効率の良さではこちらが上です。

そんなかたに、詳しいメリットや受験戦略については、以下の記事にまとめました。
国内を先に受験したほうがいい?詳しく解説
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「総合旅行業務取扱管理者」一発受験か?国内試験から始めるか?最適ルートを解説
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「総合旅行業務取扱管理者」を取得するメリット
1. 国内外の旅行業務を扱える
国内旅行だけでなく、海外旅行商品の取り扱いが可能になります。
これにより、旅行業務の幅が大きく広がり、幅広い顧客ニーズに応えられるようになります。
特に、海外旅行の企画・手配や海外現地ツアーの運営にも対応できるため、国際的な観光業務での活躍が期待されます。
2. 旅行業界のキャリアアップ必須資格
旅行会社で管理職や責任者としてキャリアアップを目指すなら、この資格が必須です。
また、独立して旅行代理業を開業する場合にも大きな強みとなります。
特に、法律や実務の知識を兼ね備えた資格保持者は、業界内で高く評価されます。

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3. インバウンド需要への対応
近年、訪日外国人観光客(インバウンド)の増加により、多言語対応や国際観光業務の重要性が高まっています。
総合旅行業務取扱管理者資格を持つことで、外国人観光客向けツアーの企画・運営や、インバウンドビジネスにおける新たな事業機会を掴むことができます。


注目!インバウンドに特化した資格
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「総合旅行業務取扱管理者」の勉強方法

過去問で出題傾向を確認
ポイント
業法、約款、実務に関する問題は、過去問を繰り返し解くことが合格への近道です。
過去問からは類似問題が出題される傾向があるため、反復練習を通じて出題パターンを理解することが重要です。
特に苦手な分野を集中して復習することで、効率的に得点力を向上させることができます。
JR運賃と航空券運賃の計算練習
JR運賃や航空券運賃の計算問題は、慣れるまで何度も練習を繰り返す必要があります。
特に航空運賃計算はルールが複雑で、理解するまで時間がかかることが多いです。

旅行業関連の英語対策
試験に出題される英語のレベルはおおむね英検準2級程度です。
ポイント
ただし、観光ガイドに関する内容に限られるため、ある程度パターンや頻出単語が決まっています。
過去問を繰り返し練習することで、半分程度の問題は対応できるようになります。
苦手意識を持たず、着実に対策を進めましょう。
試験頻出の観光地を覚える
観光地に関する問題は、隙間時間を活用して対策するのがおすすめです。
ポイント
地図や観光地の動画を視聴し、画像とセットで覚えると記憶に定着しやすくなります
特に出題頻度の高い観光地を優先的に学習することで、効率よく点数を稼ぐことができます。


「総合旅行業務取扱管理者」の試験概要まとめ
総合旅行業務取扱管理者試験は、旅行業界で国内外の旅行業務を扱うために必須の国家資格です。
試験は「旅行業法令」「約款」「国内旅行実務」「海外旅行実務」の4科目で構成され、合格には各科目で60%以上の得点が必要です。
合格への勉強法
✅ 旅行業法・約款は過去問を繰り返し解く
✅ 航空運賃計算はルールを理解し、反復練習
✅ 観光地の知識は地図や動画を活用して効率よく暗記
しかし、試験範囲が広く、独学では「どこから手をつけていいのかわからない…」と悩むことも多いです。
そんな方にはフォーサイトの通信講座がおすすめ!
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スキマ時間を有効活用して、総合旅行業務取扱管理者試験にチャレンジしましょう!