
「総合旅行業務取扱管理者」試験には、条件に応じて一部の科目が免除される制度があります。
この制度を上手に活用すれば、学習負担を大幅に軽減し、効率的に合格を目指すことが可能です。
しかし、免除の仕組みは複雑で、特に初めて受験する人にとっては分かりにくいもの。
この記事では、筆者の実体験を踏まえつつ、免除の仕組みや条件について分かりやすく解説します。

ぜひ参考にして、自分に合った学習計画を立ててみてください!
総合旅行業務取扱管理者試験の合格ルートは3つ!
総合旅行業務取扱管理者試験を受験するには、大きく分けて以下の3つのルートがあります。
この中で 2と3のルートを選ぶと、特定の科目が免除されるため、試験範囲を減らして効率的に合格を狙うことができます。
さらに、前年度不合格者や旅行会社勤務で特定の研修を受けた方も、一部科目免除があります。

ただ、実際には「地域限定旅行業務取扱管理者」を経由するルートを選ぶ人は少なく、
✓総合旅行に一発合格をめざすか?
✓国内旅行を取ってから、総合旅行を取るか?
の、二択で悩む方が多いと思います。
この2つの受験ルートの違いや、おすすめの選び方を以下の記事で詳しく解説しています!
どっちを選ぶべき?受験ルートの違いと選び方↓↓↓
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「総合旅行業務取扱管理者」一発受験か?国内試験から始めるか?最適ルートを解説
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免除科目の概要
以下は、免除条件と免除対象科目をまとめた表です。この表を基に、自分に該当する条件を確認してみましょう。
受験区分 | 受験が必要な科目 | 免除される科目 | 対象者例 |
---|---|---|---|
A | ・業法 ・約款 ・国内実務 ・海外実務 |
・なし | 免除資格を持たない受験者 |
B | ・業法 ・約款 ・国内実務 |
・海外実務 | 前年度の試験で「海外旅行実務」のみ合格した受験者 |
C | ・業法 ・約款 ・海外実務 |
・国内実務 | 前年度の試験で「国内旅行実務」のみ合格した受験者 |
D | ・業法 ・約款 |
・国内実務 ・海外実務 |
前年度の試験で「国内旅行実務」と「海外旅行実務」の両方に合格した受験者 |
E | ・約款 ・海外実務 |
・業法 ・国内実務 |
国内旅行業務取扱管理者有資格者 |
F | ・約款 | ・業法 ・国内実務 ・海外実務 |
国内旅行業務取扱管理者有資格者や地域限定旅行業務取扱管理者有資格者で、管理研修修了者などの特定条件に該当する受験者 |
G | ・約款 ・国内実務 ・海外実務 |
・業法 | 地域限定旅行業務取扱管理者有資格者 |
H | ・約款 ・国内実務 |
・業法 ・海外実務 |
地域限定旅行業務取扱管理者有資格者で、管理研修修了者などの特定条件に該当する受験者 |


あなたはどれ?資格者ごとに免除科目を解説
では、改めて、自分の受験ルートを確認してみましょう!
受験方法に応じて、どの科目が受験になるかをまとめました。
1. すべての科目を受験し、一発合格を狙う
(総合)
✅初めて受験する人(A)
受験区分 | 受験者のタイプ | 受験が必要な科目 | 免除される科目 |
---|---|---|---|
A | 旅行業界未経験者・他の旅行資格なし | 業法・約款・国内実務・海外実務 | なし |
- 試験範囲が広いため、計画的な学習が必須!
- 1回で合格したいなら、過去問を繰り返し解いて試験の傾向をつかもう。
✅2回目以降の受験で一部合格している人(B,C,D)
受験区分 | 受験者のタイプ | 受験が必要な科目 | 免除される科目 |
---|---|---|---|
B | 前年の試験で「海外旅行実務」のみ合格 | 業法・約款・国内実務 | 海外旅行実務 |
C | 前年の試験で「国内旅行実務」のみ合格 | 業法・約款・海外実務 | 国内旅行実務 |
D | 前年の試験で「国内旅行実務」「海外旅行実務」のみ合格 | 業法・約款 | 海外旅行実務 国内旅行実務 |
- 前年の試験で部分合格した場合は、その科目が免除に!
- ただし、免除の有効期間は1年間のみなので、翌年必ず受験しよう
2. 国内旅行業務取扱管理者に合格し、一部免除を活用
(国内→総合)
✅初めて総合試験を受ける人(E)
受験区分 | 受験者のタイプ | 受験が必要な科目 | 免除される科目 |
---|---|---|---|
E | 国内旅行業務取扱管理者合格者(初受験) | 約款・海外旅行実務 | 業法・国内旅行実務 |
- 国内合格者は「業法」「国内旅行実務」が免除され、学習範囲が狭くなる
- 免除は無期限なので、焦らず受験できる
✅管理研修修了者などの特定条件に該当する人(F)
受験区分 | 受験者のタイプ | 受験が必要な科目 | 免除される科目 |
---|---|---|---|
F | 管理研修修了者などの特定条件に該当する受験者 | 約款のみ | 業法・国内旅行実務・海外旅行実務 |
- 旅行会社勤務で管理者研修を受けると、免除科目を増やせます。
- 約款だけの受験になれば、暗記中心で合格しやすい!
3. 地域限定旅行業務取扱管理者に合格し、一部免除を活用
(地域限定→総合)
✅総合試験を受ける人(G)
受験区分 | 受験者のタイプ | 受験が必要な科目 | 免除される科目 |
---|---|---|---|
G | 地域限定旅行業務取扱管理者合格者(初受験) | 約款・国内旅行実務・海外旅行実務 | 業法 |
- 地域限定資格を持っていると業法が免除される
✅ 管理研修修了者などの特定条件に該当する人(H)
受験区分 | 受験者のタイプ | 受験が必要な科目 | 免除される科目 |
---|---|---|---|
H | 管理研修修了者などの特定条件に該当する受験者 | 約款・海外旅行実務 | 業法・国内旅行実務 |
- 旅行会社勤務で管理者研修を受けると、免除科目を増やせます。
総合旅行業務取扱管理者の免除科目のまとめ
総合旅行業務取扱管理者試験の免除制度は、受験者にとって学習負担を大幅に軽減し、効率的に試験対策を進めるための重要な仕組みです。
特に、国内旅行業務取扱管理者試験に合格している場合には、免除に有効期限がないため、自分のペースで試験に挑戦できるという大きなメリットがあります。
一方、科目合格や研修による免除は有効期間があるため、計画的な受験スケジュールが求められます。
これらの免除を活用することで、重点的に学習すべき科目を明確にし、合格率を高めることが可能です。
この記事を参考に、自分に該当する免除区分や有効期限をしっかり確認し、最適な学習計画を立てて総合旅行業務取扱管理者試験に挑戦してください!