
結論から言うと、ダブル受験・トリプル受験でも十分合格は可能です!
実際に私は、2023年に不動産系国家資格3つに挑戦しました。
「賃貸不動産経営管理士」
「管理業務主任者」
「マンション管理士」
しかも、前年度までは22年間、海外(中国・上海)に在住。
帰国1年目という環境の中で、毎朝5時から勉強を継続し、2つの資格に合格することができました。

この記事では、私が実際に行ったトリプル受験の経験をもとに、以下の内容をご紹介します。
この記事を読んでわかること
- 不動産系資格のトリプル受験スケジュール
- トリプル受験を乗り切った勉強法と工夫
- やってよかった?後悔した?リアルなメリット・デメリット
私の挑戦の背景

中国時代の筆者【2019年貴州旅行】
私は2001年から2022年まで、約22年間中国・上海で暮らし、旅行会社を経営していました。
中国の経済成長を間近で感じながらも、日中の政治的摩擦やコロナによるロックダウンなど、将来に不安を感じることも多くありました。
また、日本帰国後のキャリア形成にも漠然とした不安があったため、資格取得による専門性の確保を目指すことに。

そこで私は、海外在住中に「宅建」に挑戦し、見事に合格しました。
👉筆者の「宅建」受験の体験記はこちら
宅建士の合格をきっかけに、「勉強すれば結果は出る!」という自信がつき、さらなる資格取得への意欲が高まりました。
そして、2023年1月に日本へ帰国。
その年のうちに、以下の3つの不動産資格のトリプル受験に挑戦しました。
資格名 | 略称 | 試験日 | 勉強開始時期 | 結果 |
---|---|---|---|---|
賃貸不動産経営管理士 | 賃管 | 2023年11月19日 | 2023年9月頃 | 合格 |
マンション管理士 | マン管 | 2023年11月26日 | 2023年5月頃 | 不合格 |
管理業務主任者 | 管業 | 2023年12月3日 | 2023年5月頃 | 合格 |
このように、帰国1年目にして3つの資格に挑戦し、2つに合格することができました。
トリプル試験までのスケジュールと勉強方法

2023年5月~6月 参考書で基礎知識を積み上げる

初学者は必ず読んで欲しい!
この期間は、管理業務主任者とマンション管理士の参考書を読み始めました(1日1時間程度)。
まずはインプットに集中しましたが、慣れない専門用語や膨大な情報量に圧倒される日々。
宅建で学んだ民法は大いに役立ちましたが、一方で区分所有法は難解でした。
区分所有者の権利関係や管理組合のルールなど、普段の生活ではなじみのない概念が多く、理解するのに時間を要しました。
そんな中で役立ったのが「マンガはじめてマンション管理士・管理業務主任者」。
区分所有法やマンション標準管理契約を漫画形式で解説してくれるので、初心者でも理解しやすかったです。

7月~9月 過去問でアウトプット+スキマ時間の活用

マン管と管業の過去問の繰り返しの日々…
この時期は、管理業務主任者とマンション管理士の過去問を交互に解き始めました。
過去問を解くことで、自分の弱点が少しずつ明確になり、その弱点を補う形で勉強の効率を上げることに注力しました。
やり方としては、マン管(2周)→管業(1周)→マン管(2周)→管業(1周)…と繰り返し、出題範囲がかぶるため難易度の高いマン管を中心に何度も取り組みました。
また、通勤時間や昼休みにはYouTubeの動画講義を視聴し、スキマ時間も最大限活用しました。
海外から帰国したばかりの忙しい日々、、、机に座れる時間は過去問で集中演習、日々のスキマ時間は耳学で復習と「忘れない」工夫を徹底しました。

10月 「賃貸不動産経営管理士」をインプット、不動産三資格を勉強

YouTubeの動画でみつけたアガルート
この時期から、賃貸不動産経営管理士に取り掛かりました。
トリプル受験の中でも後まわしにしていたのが賃管。
不安を感じつつも、マン管・管業と配管や電気など建物設備に関する分野が重なるので「ここを押さえれば賃管にも役立つ」と意識して勉強を進めていました。

丁寧で分かりやすい解説に「これなら短期間でもいける!」と感じ、意を決して申し込み。
すぐに講義動画をダウンロードできたので、通勤や隙間時間はすべて工藤先生の講義を繰り返し視聴しました。
倍速機能もあるので直前期の学習にはぴったりでした。
この時期は、机に座れる時間(1日2時間程度)はマン管・管業の過去問、スキマ時間はアガルート講義に集中。
効率的に知識を積み重ねられたことで、試験に向けて不安が少しずつ自信に変わっていきました。
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11月 賃貸不動産経営管理士の直前対策はアガルートで徹底
試験を1カ月前に控えた直前期から、机に向かう時間は賃管の演習を徹底的に解くことにシフト。
ただ、賃管は2021年に国家資格化されたばかりで過去問が少なく、予想問題集だけでは不安…。
そこで頼りになったのがアガルートの直前対策講座でした。
アガルートでは、出題傾向を踏まえた予想問題を徹底解説してくれるので「この形式が本番でも出るかも」という感覚で学習できました。
繰り返すうちに問題のパターンや出題傾向がクリアになり、「この分野は得点源にできる!」と自信がついていきました。
直前期の不安が一気に和らぎ、試験本番へ集中できるようになったのも大きかったです。

3週連続!不動産トリプル受験の本番レポート

「賃貸不動産経営管理士」試験当日レポート

試験会場は「和洋女子大学」でした
2023年11月19日(日)に、賃貸不動産経営管理士の試験に臨みました。
会場までの電車移動中も、アガルートの工藤先生の講義を耳学。
直前には工藤先生からのエール動画もあり、気持ちを奮い立たせてくれました。
試験会場には40代と他の試験より比較的若い受験者が多く、この資格の人気ぶりを実感。
そして試験が終わると、アガルートでは合格予想点を生中継で発表。

ただ、立ち止まっている時間はなく、来週以降に控えたマン管・管業の過去問周回へすぐに切り替え。
耳学は続けていたものの、机に向かって過去問を解くのは約1か月ぶりだったため、遅れを取り戻す気持ちで必死に取り組みました。
「マンション管理士」試験当日レポート

西新宿のビルで受験。マン管は試験会場が限られてます
翌週の11月26日(日)、西新宿でマンション管理士試験を受験しました。
会場は50~60代の方が多く、リタイア後のキャリアを意識して挑戦している人が多い印象でした。
ただ、この会場には壁掛け時計がなく、終了時間は試験官の声かけのみ。よりによってこの日に限って腕時計を忘れてしまい、動揺しながらの受験となりました。
試験内容では民法が全く歯が立たず、「これは厳しいな…」と途中で感じていました。結果も予想通り、合格点には届かず不合格。

過去問を鬼周回する予定が、実際には1周だけにとどまり、あとは動画を使って「知識を零れ落とさないこと」に集中するのが精一杯でした。
「管理業務主任者」試験当日レポート

会場は明治大学
12月3日(日)、いよいよトリプル受験のラスト、管理業務主任者試験の日。
3週連続の試験はやはり体力勝負だと痛感しました。
試験自体は、難易度の高いマン管を基準に勉強していたおかげで、それほど難しくは感じず、終わった瞬間に「これは行けたかも!」という手応えがありました。
その後、アガルートの合格速報を確認し、合格を確信。
長かったトリプル受験がようやく幕を下ろしました。

不動産トリプル受験の結果
トリプル受験を終えて、結果は以下のとおりでした。
資格名 | 勉強時間 | 点数 | 合格基準点 | 合格率 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
賃貸不動産経営管理士 | 約150時間 | 39点 | 36点 | 28.2% | 合格 |
マンション管理士 | 約300時間 | 31点 | 36点 | 10.1% | 不合格 |
管理業務主任者 | 約250時間 | 38点 | 35点 | 21.9% | 合格 |
※合格基準点と合格率は2023年度のもの。
なお、賃貸不動産経営管理士は5問免除講習を受講していました。
これがなければ合格点に届かなかったので、本当に助かりました。

👉 筆者の「5問免除講習」の体験談はこちらから。
マン管はあと5点届かず…。
過去問は周回しましたが、基礎固めが甘かったことと、法改正問題を落としたことが大きな敗因でした。
実は法改正についてはアガルートが直前にYouTube講義でカバーしていたのに、私は見逃してしまったのです。
「やはり基礎固め+直前対策の両輪が必須」。
正直、マン管もアガルートを受講していれば結果は違ったかも…と後悔しました。
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複数受験のポイントと注意点
ここでは、筆者がトリプル受験をリアルに体験して、効果の高かったポイントを紹介します。
これらを意識することで、合格の可能性を高めることにつながります。
複数受験の注意点としては、やはり体力勝負ということ。
かなり長い戦いになるので、計画的に進めないと途中で挫折したり、すべて不合格というリスクがあります。
一方で、マン管と管業は試験範囲が大幅に被るため、ダブル受験なら効率的に学習を進めやすいのも事実です。
ダブル受験(管業×マン管)のメリット・範囲比較・学習手順は、こちらで体系的に解説しています。
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まとめ
本記事では、不動産系資格のトリプル受験に挑戦した体験を振り返りました。
振り返ってみても、3週連続の試験は体力的にも精神的にも大きな負担でしたが、決して不可能ではないということを実感しました。
複数受験を乗り越えることで得られるものは、合格証だけではありません。
自信の獲得、キャリアアップ、そして周囲からの信頼――これらは何よりも大きな成果です。

結果的に、お客様からの信頼が高まり、待遇や収入の面でもプラスに働いています。
資格は単なるゴールではなく、その先のキャリアや人生を広げるための手段。
これから挑戦する方には、ぜひ自分の可能性を信じて一歩を踏み出してほしいと思います。